三軒茶屋駅前おなかクリニック

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不眠症について

不眠症について

「眠れない」という状態を、ざっくりと「不眠症」と呼びますが、不眠症には様々なパターンがあります。

例えば

  • 入眠困難…布団に入ったのになかなか寝付けない
  • 中途覚醒…寝付いたはいいけれど、何度も途中で目が覚めてしまう
  • 早朝覚醒…寝付いたけれど、短時間で目が覚めてそのまま朝を迎えてしまう
  • 熟眠障害…十分な時間寝たはずなのに、起きた瞬間に「よく寝たな」という感覚が得られない

などです。

たまたまそういう状態になっても、しばらくしたらまた元に戻ることが多いのですが、慢性的に続いてしまうと、体が怠い、何かするのに意欲がわかない、集中力が出ない、といった日常生活への支障をきたしてしまう事があり、この状態を「不眠症」と呼びます。

不眠症の原因

睡眠障害には、様々な原因があります。

身体的原因

体の病気がある場合、その症状(痛み、息苦しさ、かゆみなど)のために眠れない

生理的原因

生活環境(周囲がうるさい、部屋が暑すぎる・寒すぎる)や生活習慣(交代勤務など)が原因となっている

心理的原因

精神的なストレス(家庭内・仕事上の悩み事など)や、〇時間寝なければいけないというプレッシャーなどが要因

精神医学的原因

精神疾患が原因(うつ病、統合失調症、不安障害など)

薬理学的原因

服用している薬の副作用、飲酒、喫煙、カフェインの過剰摂取など

このように、色々なことが不眠に繋がっていきますので、やみくもに睡眠導入剤を飲めばいい、という訳ではありません。ご自身の生活を振り返り、何が原因になっているかを突き止めたうえで対処していくことが必要になります。

不眠症対策のポイント

例えば、体の病気が原因の場合は、その体の病気を改善することが第一です。環境の問題であれば、耳栓をしたり、空調を調整するなども必要でしょう。
またアルコールや喫煙、カフェインの摂りすぎに気づいたら、その量を調整することが必要です。

6~8時間の睡眠に
こだわらない
米国の調査では、睡眠時間が7時間の人が最も死亡率が低く長寿であった一方、睡眠時間が短すぎたり8時間を超える睡眠時間の人は死亡リスクが上昇するという結果も出ています。季節や年齢によっても必要な睡眠時間は変わってくるので、睡眠の「時間」だけで睡眠の善し悪しを図るのではなく、深く眠れたか、日中の眠気はないか、など、「質」も重視しましょう。
睡眠前には刺激物を避け、
リラックス法を行う
就床前4時間のカフェインや摂取、就床前1時間の喫煙は避け、軽い読書、ゆったりとした音楽、ぬるめの入浴、アロマ、ストレッチなどの方法を取り入れて寝るための体制づくりをしましょう。
眠くなってから床に入る
眠ろうとする意気込みが、かえって緊張状態を生むため、なかなか寝つけなくなります。眠くなってから床に入るようにしましょう。
決まった時間に起きる
就寝時は眠くなってから床に入るようにしますが、起きる時間は決めておきましょう。早寝早起きを最初から目指さず、まず早起きすることが早寝に繋がっていきます。
光の効果を利用する
寝るときは、電気を消すか、明るすぎない照明にとどめてください。一方で、目が覚めたらカーテンを開けて日光を取り入れてください。これにより、体内時計が賦活して、体がいつ寝ていつ起きるべきかのリズムがつきやすくなります。
規則正しい3度の食事、
規則的な運動習慣
朝食は心と体の目覚めに重要と言われています。食事により1日3回お腹に刺激を与えてあげることも、体内時計をしっかりと働かせるのに有効です。また、規則的に運動することで、熟睡に繋がっていきます。
昼寝は15時前に20~30分
眠気に任せて寝てしまうと、かえって頭がぼんやりとしてしまったり、夜の睡眠に支障をきたすようになります。コンパクトな昼寝を心がけましょう。
睡眠中の激しいイビキ・
呼吸停止や足のぴくつき・
むずむず感は要注意
これらの症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群や、ムズムズ足症候群といった体の病気が潜んでいることがあります。これらによる睡眠は、睡眠薬を飲んでも効果が乏しいため、、専門治療が必要になります。専門の医療機関に相談しましょう。
十分眠っても日中の眠気が
強い時は専門医に
長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は、睡眠時無呼吸症候群や過眠症(ナルコレプシー)、うつ病や糖尿病などが隠れていることもあります。この場合も、専門の医療機関への相談が必要です。
睡眠薬代わりの寝酒は
不眠のもと
睡眠薬代わりの寝酒は、一時は良いように思えますが、結果的には深い睡眠を妨げ、夜中に目覚める原因となります。アルコールは睡眠にとっては大敵です。
睡眠薬は医師の指示で
正しく使えば安全
睡眠薬は、抵抗のある方も多いかと思いますが、最近は依存性などの副作用のない睡眠導入剤が幅広く処方されるようになっています。一定時刻に服用する、アルコールと併用しない、といった点に注意が必要ですが、医師の指示や、処方箋の通りに飲んでいただければ、安全に質の高い睡眠がとれる一助になると思います。

まとめ

睡眠不足の蓄積は、がん、糖尿病、高血圧などの生活習慣病、うつ病などの精神疾患、認知症など、さまざまな疾病の発症リスクを高めることが明らかになってきています。睡眠には「脳や身体の休養」「疲労回復」「免疫機能の増加」「記憶の固定」「感情整理」など多くの重要な役割があります。うまく睡眠不足を解消しながら、体内リズムをコントロールしましょう。

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