大腸カメラは肛門から10mm程度のスコープを挿入し、大腸の中から直接観察し正確な病気の診断、病状の把握が可能で、適切な治療を行う上で重要な情報を得ることができる検査です。小さなポリープや潰瘍、炎症や腫瘍など様々な病変の発見が可能です。
現在、大腸がんは女性ではがん死亡原因の第1位、男性では第3位となっています。
大腸がんや前がん病変である大腸ポリープは、定期的に検査を行っていれば、早期に発見でき、内視鏡での治療が可能な病気です。定期的に大腸カメラを受け、ポリープを切除することにより大腸がんの死亡率を下げるとの報告もされており、大腸がんの早期発見・早期治療にはとても重要な検査です。
近年の内視鏡は格段に進歩しています。当院では従来に比べ痛みの少ない最新の内視鏡、おなかの張りを抑えるCO2送気装置を完備し、経験豊富な内視鏡専門医が検査を行っており、安心して検査を受けて頂けます。
ただし全く体に負担のない検査ではなく、過去に痛くて、つらかった経験をお持ちの方はご希望に応じて鎮静剤(静脈麻酔)を使用し、苦痛を軽減した検査もできます。鎮静剤(静脈麻酔)を使用しない場合はモニターで自分の大腸の中をリアルタイムに観察することができます。鎮静が必要かどうかは、病状などを医師と相談の上、適切に行うことが重要です。
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)でわかる疾患
大腸がん、大腸ポリープ、粘膜下腫瘍などの腫瘍性病変の他に炎症性疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、虚血性腸炎、感染性腸炎、膠原病性腸炎、大腸憩室症や過敏性腸症候群などの病気の精査、診断に有効です。